軽度認知障害(MCI)と診断される患者が増えている「理由」

シニアの暮らし

かつて認知症は、「同じ話を繰り返す」といった認知症の兆しに気付いた家族が、病院に連れていくことが多かったと思いますが、最近では

「前日に食べたものが思い出せなくなった」
「いつもやっていることが、以前より時間がかかるようになった」

などと、自身の変化に気付いた本人が「自分は認知症ではないか」と疑って、自ら病院を受診する例が増え、早期に受診する患者が増えた結果として、認知症の前段階とされる「軽度認知障害(MCI)」と診断されるケースが増えているようです。

厚生労働省が2012年に行った調査によると、MCIに該当する高齢者数は推計で400万人ともいわれ、認知症の高齢者数の推計値(426万人)とほぼ同程度だと言われています。

一般に「認知症の前段階」と言われるMCIですが、認知機能検査でMCIと診断された場合でも、その原因はさまざまです。認知症関連の6学会が協力して作成した『認知症疾患診療ガイドライン2017』によると、MCIから認知症に進むケースは年に5〜15%となっています。一方で、認知機能障害の原因が、抑うつ状態や睡眠障害などによる場合は、認知症に進行せずに正常に戻ることもあるようです。

MCIはその名の通り軽度な障害のため、もの忘れといった認知機能の低下はあるものの日常生活は問題なく過ごせるがために、家族などの周囲の人が気づくことは困難で、早期発見のためには本人の自発的な受診が必要になってきます。
MCIと診断されて、もしそれが認知症を原因とするものだったとしても、発症を防ぐことはできないものの遅らせることはできます。

できるだけ早期に発見し適切な治療を受け、家族や周囲のサポートが受けられるよう準備したいものです。

 

 

記事提供:SILVER-LIFE新聞/Sonael